乗り合いバスをチャーターし、未舗装の悪路に全身を打ち付ける事おおよそ8時間。5000m級の山脈に差し掛かった所で強い吐き気に襲われる。  セルタの街から約250km南に位置するこのアチェンガルは、まさにチベットの秘境と言える聖地である。

 乗り合いバスをチャーターし、未舗装の悪路に全身を打ち付ける事おおよそ8時間。5000m級の山脈に差し掛かった所で強い吐き気に襲われる。
 セルタの街から約250km南に位置するこのアチェンガルは、まさにチベットの秘境と言える聖地である。

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  男性僧侶のイメージが強い神仏の世界だが、興味深い事にこのアチェンガルはその対称となる尼僧がその地を支えている。

 男性僧侶のイメージが強い神仏の世界だが、興味深い事にこのアチェンガルはその対称となる尼僧がその地を支えている。

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  チベットで最も見られるヤクの放牧。ヤクはチベットの民にとって、標高が高く冬は氷点下にも及ぶこの過酷な大地で育まれる貴重なチベットの資源である。

 チベットで最も見られるヤクの放牧。ヤクはチベットの民にとって、標高が高く冬は氷点下にも及ぶこの過酷な大地で育まれる貴重なチベットの資源である。

  堂内にて行われている問答修行の様子。数人でグループを組み、一方が手を打ちながら問いを掛け、一方がそれに対し答弁を行う事で仏教の知識を習得する。堂内で一斉に行われる問答の様子は、修行とは思えないほど騒然たるものである。

 堂内にて行われている問答修行の様子。数人でグループを組み、一方が手を打ちながら問いを掛け、一方がそれに対し答弁を行う事で仏教の知識を習得する。堂内で一斉に行われる問答の様子は、修行とは思えないほど騒然たるものである。

  山の頂きや橋梁など気流の発生する場所でよく見かける祈祷旗。現地ではタルチョと呼ばれる。このタルチョに描かれた無数の紋様の様な物はすべて仏教の真言である。仏の教えが風を巡って世に広まるよう願いが込められている。

 山の頂きや橋梁など気流の発生する場所でよく見かける祈祷旗。現地ではタルチョと呼ばれる。このタルチョに描かれた無数の紋様の様な物はすべて仏教の真言である。仏の教えが風を巡って世に広まるよう願いが込められている。

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  チベット特有の文化として今尚も執り行われる鳥葬。鳥葬場に運ばれた遺体は鳥葬師によって裁断され、合図とともに解体された屍肉にハゲワシが喰らいつく。  裁断の手順にはその土地土地でしきたりがあり、地方によって手順が異なる。親族、そして僧が見守る中その遺体は半刻もせず骨と化し、周囲は砂埃と共に死臭に覆われる。

 チベット特有の文化として今尚も執り行われる鳥葬。鳥葬場に運ばれた遺体は鳥葬師によって裁断され、合図とともに解体された屍肉にハゲワシが喰らいつく。
 裁断の手順にはその土地土地でしきたりがあり、地方によって手順が異なる。親族、そして僧が見守る中その遺体は半刻もせず骨と化し、周囲は砂埃と共に死臭に覆われる。

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  ラルンガルの街はチベット僧の集まる街としてはかなり大規模な物であり、その人口は2万人とも5万人とも言われる。街自体が佛学院として修習の場であり、チベット各地から僧が修行に訪れる。僧の中にはチベット族だけでなく漢族の僧も多く集まっているという。

 ラルンガルの街はチベット僧の集まる街としてはかなり大規模な物であり、その人口は2万人とも5万人とも言われる。街自体が佛学院として修習の場であり、チベット各地から僧が修行に訪れる。僧の中にはチベット族だけでなく漢族の僧も多く集まっているという。

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  標高4000Mにも及ぶラルンガルの街。幾万もの星空の下、チベット僧の宿坊に光が灯る。   冬場は-20℃にも及ぶ極寒の地だが、宿坊の中に暖炉が備え付けられているため室内は意外にも暖かい。森林限界を突破した高地では木が貴重な資源となるため、乾燥したヤクの糞を燃料に火を焚く。

 標高4000Mにも及ぶラルンガルの街。幾万もの星空の下、チベット僧の宿坊に光が灯る。

 冬場は-20℃にも及ぶ極寒の地だが、宿坊の中に暖炉が備え付けられているため室内は意外にも暖かい。森林限界を突破した高地では木が貴重な資源となるため、乾燥したヤクの糞を燃料に火を焚く。