CAMBODIA
インドシナ半島に位置する東南アジアの立憲君主制国家、カンボジア王国。今日においてはアンコール遺跡など、観光資源に潤った華やかなイメージを持つ観光大国である。だが、輝かしい一部の観光地を除いた、多くの地域は非常に貧しい農村が占めている。
カンボジアの歴史は多くの侵略、内戦の戦火に塗れた悲劇の王国である。特に、悲劇の大きさで言えば記憶にも新しいポル・ポトによる大虐殺である。第二次世界大戦後、ノロドム・シハヌーク国王によってフランスから独立。農業大国として食料を輸出するなど豊富な資源に溢れ国内は安定していた。だがポル・ポト率いるクメール・ルージュ(カンボジア共産党)が台頭すると自体は急変する。ポル・ポトが酔狂した原始共産制の実現のため多くの医者、教師など知識人が捕らえられ全人口800万人のうち200~300万人が虐殺された。
クメール・ルージュの悪夢が終え平和が訪れるものの、生き残った多くの民は十分な教育を持たされなった子供たちであり、現在にいたっては彼らもおおよそ40歳前後である。お年寄りが極端に少なく子供が多い、というのがこの国の印象だ。国を率いる識者が不足してはいるが、この現状を挽回すべく多くの子供たちは勉学に励んでいる。10年後、20年後彼らが国の前線に立つときこの国がどのように変貌を遂げるか興味は尽きない。

















