VIETNAM

















ベトナム戦争が終結し、30周年を迎えるベトナム共産党。
資本主義陣営であった南ベトナムの首都のサイゴンは陥落後、北ベトナムの指導者ホー・チ・ミンの名を冠する事となった。
北ベトナム軍によって制圧された南ベトナムの拠点である旧サイゴンおよび現ホーチミンシティにおいてもこのベトナム戦争終結30周年のイベントは盛大に行われた。
資本主義と共産主義のイデオロギー闘争の末に勝利したホー・チ・ミン。アメリカに勝利し得た現ベトナムの秩序。それは今亡き彼にとってどの様に映っているのだろうか。
ベトナム東部に位置する海岸線の街ニンホア。ここでは海水を天日干しさせて塩を生成する塩田が盛んである。まだベトナムがフランス領だった約100年ほど前、フランス人によって塩田作りが始まり今に至る。
男が木の桑で結晶化した塩を掻き集め、女がそれを篭に盛り収集する。2月から8月の乾期にだけ収穫が行われる。
ベトナムというと米のイメージも強いが、国土の半分の東沿いはすべて海に面しており漁業が非常に盛んである。
大きな漁船を停泊出来無い小さな漁村では、竹を編んだ篭船を多く見る事ができる。この篭船で漁船まで漕ぎ、漁獲した水産物を岸まで運搬する言わば「橋渡し」の存在だ。海岸ではそのまま卸市場として売買が行われ、その後に街の市場へと送られる。